2010年5月16日日曜日

ホルモン療法+ゾレドロン酸(ゾメタ)

横浜市大の上村博司氏らは、4月下旬盛岡市で開催された第98回日本泌尿器科学会総会で以下の発表をした。
骨転移がある前立腺癌に対し、ホルモン療法にゾレドロン酸(ゾメタ)を併用することでPSA値が顕著に低下し、PSA最低値は低く、PSA正常化率は高く、再燃までの期間を延長する可能性が示された。
神奈川県下の多施設共同臨床試験で、骨転移の広がりが6ヵ所以上で、ホルモン療法未治療の臨床病期D2前立腺癌患者28人が対象。
PSA初期値の中央値は239だったが、PSA正常化率(4以下に下がった)は75%であった。
4人でグレード2の有害事象(クレアチン上昇、歯肉炎、下顎痛、筋肉痛)が見られたため投与を中止したが、重篤なものはなかった。
PSA再燃は10人に認められ、再燃までの期間中央値は6.6カ月だった。いずれも骨関連事象(SRE)の発現はない。
「初期からゾレドロン酸を投与した方がよいだろう」と答えた。