2010年3月15日月曜日

骨関連事象にはデノスマブ(denosumab)

骨転移を有する進行性前立腺癌でdenosumab(完全ヒトモノクローナル抗体)とゾレドロン酸(ビスフォスフォネート)の2剤を比較した国際的なフェーズ3無作為化二重盲検試験の結果が発表された。

 Denosumabは、骨関連事象(SRE)の初回発生までの期間を延長し、SREが複数発生する割合を減少させ、ゾレドロン酸に対する優越性を有意に示した。

 有害事象の発生率は両群間で統計学的有意差はなかった。過去の進行癌の試験と同様、低カルシウム血症はdenosumabを投与した群に多く報告された。全生存期間と無増悪期間は両群で同等だった。

 Amgen社研究開発部の執行副社長、Roger M. Perlmutter氏は 「今回の試験結果により、転移性前立腺癌患者の骨合併症の出現を遅らせるdenosumabの効果が証明された」と話した。
前立腺癌に対する有効性と安全性の全データは、2010年6月上旬に開催される米国臨床腫瘍学会(ASCO)で報告される予定。